ホームフォーカス冬じたく、タイヤチェーンで憂いなし。
2014年12月19日

冬じたく、タイヤチェーンで憂いなし。

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ウインターシーズンは雪の季節です。ドライバーにとって雪は、喜びをもらたすと同時に、警報を鳴らすことも。

ゴム製のタイヤを4輪に履くクルマは雪道では滑ってしまう危険性をはらんでいます。したがって雪道での走行が予想される場合の選択肢は2つ。雪道でも滑りにくいスタッドレスタイヤに履き替える、あるいはノーマルタイヤのままでチェーンを用意する。完璧を期すなら、スタッドレスを履いたうえで、悪路に備えてチェーンを用意しておくことです。

いわゆる“雪国”と称される地域以外に暮らしている場合、スキーなどのウインタースポーツを頻繁に楽しむ以外、日常の乗用にはスタッドレスもチェーンも不要ですが、それでも予期せぬ降雪に見舞われた場合への備えは必要です。

スタッドレスは前輪・後輪駆動に関わらず4輪すべてを履き替えます。チェーンの場合は駆動輪に装着します(4輪駆動車は車種により前輪・後輪のどちらに装着するかが異なる)。

スタッドレスの性能は年々向上しており、シーズンの変わり目にノーマルからスタッドレスへのタイヤ交換をしておけば、積雪路以外でも、高速道路でも、シーズンを通してそれなりの速度で走行可能です。難点は値段が高いということ。

一方、比較的な安価に購入できるチェーンですが、難点は乗り心地が悪いということ、そして装着の手間と雪道以外では取り外しが必要なこと。積雪が点在するような道、積雪はないのに一部だけ凍結しているような道での対応です。極端なケースでは、着脱を何度も繰り返す羽目になることも。

チェーンは金属製と非金属製の2種類に大別されます。金属製は非金属性に比較して安価で、凍結路に強く、コンパクトに収納できることです。「金属チェーンは装着が難しい」というのはかつての常識。今は装着も簡単なものがほとんど。難点は走行時の騒音、乗り心地、そして積雪のない路面を走行した場合の耐久性など。また、金属は重いので、装着がしっかりできていないと、走行中に遠心力で膨らみ、タイヤハウスを損傷することもあります。

一方の非金属製は、ゴムやウレタンを素材に使い、グリップを高めるスパイクピンやブロックパターンを採用したものがほとんどを占めます。価格は少し高めですが、金属チェーンに比べて乗り心地が良く、走行音も静かで、積雪のない路面走行での耐久性も高いといった特徴があります。装着もしやすい製品が数多く発売されていますが、その素材の性質上、収納時にかさばってしまうというデメリットがあります。

非金属製のバリエーションとして、布製タイヤカバーと呼ばれる商品も最近は登場しています。新車の純正品として採用する国産車も増えているようです。まさに袋をタイヤに被せて覆ってしまうようなイメージで着脱も簡単。走行時の振動、騒音も少なく、乗り心地も快適です。トラクションを高める特殊繊維が素材で、氷雪上での駆動力、制動力もそれなりに高いようです。1キロ前後の軽量さで、コンパクトに折りたためるという特長も。ただし、耐久性という点では、チェーンのように走行を目的としたものではなく、あくまでも緊急時の避難・脱出用と考えておくのが無難でしょう。

12月の特集「愛車の冬じたく」では、エンパイヤ自動車株式会社のプライベートブランド「Gneed(ジーニード)」のタイヤチェーンを2製品取り上げています。ひとつは金属製の「ジーニード イージーEGX」、もうひとつが耐久性の高いウレタン製「ジーニード スノーバイツ」。どちらもチェーンとしての雪道走行性能は言うまでもありませんが、注目したいのは装着の簡単さ。

「イージーEGX」は車を動かすことなく、停止状態で装着できるワンタッチ性が特長。JASAA認定の登坂・制動性能を持つ「スノーバイツ」は、装着仕上げのゴムバンド架けが簡単にできるハンドフッカーが付属しています。

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金属チェーンの「ジーニード イージーEGX」(写真左)、ウレタン製チェーンの「ジーニード スノーバイツ」(写真右)

特集ページでは、この2つのチェーンの特長や装着方法を動画でもご覧いただけます。ぜひチェックしてみてください。

最後に、チェーンを装着しているからといって無謀な運転は絶対にだめ。金属製なら30km、非金属なら50kmが制限速度の目安とされています。カーブでのブレーキ、急な発進・ブレーキ・ハンドル操作もご法度です。また、チェーンは購入後、事前に装着練習をしておきましょう。横殴りの風と降雪、加えて日没後の時間帯に装着を初体験、なんて悲惨な目には会いたくありませんよね。

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