おでかけした数だけ家族の絆が深まるシーズン。日常を飛び出して体験するアウトドアは、子どもたちにとっても一生忘れられない思い出になるかも。

そんなアウトドア大好きファミリーも注目するトレンドが車中泊。文字通り、車中、つまり愛車でお泊まりをするわけです。ホテルや旅館といった宿泊施設が目的地と離れた場所にあることも希ではありません。宿泊施設では基本が「団体行動」になるので、チェックイン・アウトや食事の時間も決まってしまいます。そして、家族数人分の宿泊費となれば決してお財布に優しくはないのも現実。さらに、愛犬連れともなると、宿泊施設そのものが限定されてしまいます。

この場所、時間、費用の問題を全部まとめてクリアしてくれるのが車中泊というわけですが、もちろん、デメリットもあります。例えば、車中泊をするための駐車場所の選択。どこでも好きなところというわけにはいきません。利用しやすい場所としてよく挙げられるのは、道の駅、高速道路のサービスエリア、あるいは公園の駐車場や有料のオートキャンプ場など。

こうした場所には、トイレや洗面所、あるいは売店などの施設が付属しているので車中泊には便利です。また、自分たち以外にも車中泊で利用している人がいるケースも多いので、特に家族連れ、女性連れの場合、防犯上も安心感がありますね。

他のデメリットは季節による温度の変化。当然ですが、夏は暑く、冬は寒いわけです。ホテルや旅館の部屋のように冷暖房完備というわけにはいきません。エアコンを作動させておくためエンジンをかけっぱなしにするのは、公共マナー違反でもあり、安全面からもNG。クルマへの負荷もかかるし、ガソリンの無駄遣いは地球にも優しくありません。アウトドア派が持つべきエコ精神に反しますね。

夏場対策は電池式の扇風機を用意する程度しかありませんが、冬場はダウンジャケット、毛布、寝袋（寒冷地の場合は登山用）などを余分に用意しておけば安心です。また、後部座席を倒せばフラットなスペースになるクルマなら体を横たえ、伸ばして寝ることができるので、エコノミー症候群の心配もありません。空気を入れて膨らませるエアベッドを用意しておけば寝心地は抜群。

いずれにしても、単純なおでかけに比べて持ち物は必然的に増えてしまうので、スペースの使い方にも工夫が求められます。また、防犯のためにも、プライバー確保のためにも、夜間はシェードなどで窓を覆い、車内が見えないようにしておくことも大切ですね。愛犬を連れての車中泊なら、防犯にもひと役買ってくれるかも。

そうしたデメリットはあるものの、それでも車中泊が魅力的なのは、家族との濃密な時間を持てることかもしれません。日常を飛び出した非日常には思いがけないワクワクドキドキが待っていることも。

そんな車中泊を応援するグッズを集めてみたのが、今月の特集「クルマni泊まろう!!　車中泊の達人御用達のグッズとキャンピングカー16選！」です。車中泊入門という方にもおススメの軽キャンピングカーも紹介していますよ。ぜひチェックしてみてくださいね。

ちょっと狭いかもしれないけれど、あえて選んだ車中泊。家族みんながワイワイガヤガヤ……今夜だけは、夜ふかししてもいいからね。車中泊ライフに欠かせないカーグッズを揃えたら、楽しい絵日記を描ける旅に行ってらっしゃい！